京都丹後・網野の竜宮城 丹後旅の宿 万助楼

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若大将ブログ!「丹後は魅力の玉手箱」

感謝の心で。

2011.1.17 日記 

前回のブログの続きです。
鯛や平目などお造りで食べる場合は、
弾力を歯触りに残しつつ、旨味をしっかり感じるのが私の理想です。

そのためには魚の〆方にポイントがあります。
(ここから先は気持ちが悪い表現が入りますので、興味のある方のみご覧下さいませ。)

泳いでいる魚を掬いあげ、一気に〆るのですが、
脳から体全体に苦しみによるストレスを与えないために、
手鍵と呼ぶフックで脳天を刺します。すると、
魚はピクピクと痙攣をおこすので、包丁で首元の骨を突き、
神経と太い血管を断ち切ります。
微妙に脳から出ているストレスが体に行かないようにするためと、
出血させ血生臭くならないようにするためです。

ここからが大事!次に尾を切り、脊髄の中を尾から頭にかけ針金を通します。
魚は激しく動きますが、これを二往復程して神経をかき出すと魚は動かなくなります。
こうする事によって、魚の筋肉全体に行きわたるストレスがゼロになります。
この作業を一気にする事によって、魚の身に、まだ生きていますよ!と、騙してやるのです。
こうすると、旨みを引き出しつつ筋肉の硬化を遅らせる事が出来ます。
ここから9時間~12時間頃が良い加減の食べごろを迎えます。

当館前の漁港には様々な漁法の魚が並びますが、
同じ種類の魚でも漁法によって身質と旨味(ATPとIMP)の状態がバラバラなので、
朝、セリ場で魚を見ながら献立を立てるのが面白いんです。
今回お話した〆方も、魚の種類や状態によって変えなければなりません。
奥が深くて非常に面白いです(^u^)

これは先日のヒラメです。
〆てしっかり下処理を行い、五枚に卸します。

これが神経です。

左から卵巣・肝・胃袋。
それぞれに美味しくいただけます。

骨も良い出しが出ます。

私達は魚や肉、野菜など物の命を頂戴しております。
余す所が無いように、どれも美味しく手を合わせ、感謝の心で、
「いただきます。」大切な意味をもった言葉ですね。

丹後旅の宿 万助楼
ホームページ
https://www.mansukero.com/

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