京都丹後・網野の竜宮城 丹後旅の宿 万助楼

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若大将ブログ!「丹後は魅力の玉手箱」

京丹後市という町

2024.6.10 日記 

ご無沙汰しきっております!

久しぶり過ぎて何を書けばいいのか
吟味しすぎている始末でございます。。。

ここ丹後半島は東経135度、子午線上にあります。

丹後の真上に太陽が来たら正午を差します。
すなわち、日本の真ん中であります!!
なので、温かくなると出てくる山野草は
南の様子を見ていれば時期が読めますし。
秋に収穫できる食材は北から知らせを受けます。

海産物と言えば魚種も豊富で春夏秋冬
いろいろな美味しさが漁港へ並びます。

湧き水も豊富なのでしょう、丹後のコシヒカリは
特Aという最高ランクを何度も取得しており
これは西日本でここだけなのです。
酒蔵も京丹後市には5蔵と多くあり、
京都府北部で数えればなんと13蔵!!
京都府南部の伏見は女酒で有名ですが
丹後でも多くお酒を醸しているので日本酒の醸造量は
全国で上から二つ目なのです。

発酵食品も「ヘシコ」や「コノシロ寿司」。
郷土食では有名になりつつある「丹後ばら寿司」や
「わかめのパー」「きゃーもち」「いりこぎ」など想像もつかない

へんてこな名前の物まで(笑)
自然豊かで豊富な食材から得られる栄養がバランス良いようで、
100歳以上が暮らしているのが、日本での平均の5倍ですって!!!

話は変わらないようで変わりますが、
美食都市研究会主催、隔月雑誌「料理王国」が選ぶ
今年の美食都市アワードで選ばれた5都市の中に

京丹後市がノミネートされました。

他の地域よりおいしい物があり優れている!
とは、まったく思っておりませんが、
日本の原風景が多くあり土があり、山があり、海があり、
そこから手元にくる食材はしみじみと美味しい物ばかり。
そんな大好きな自慢の場所なだけにとっても嬉しいです。

料理仲間、生産者さん、漁師さん、仲買人の方々。
これからも手を取りあって美味しい物はよりおいしく、
新鮮な物はより新鮮にバトンを繋げて行きたいと思います。

今後は他地域の方々とも情報交換していきたいな~!と思っております。

ついに、ついに完成!!!

2024.2.29 日記 

今回のブログは前回のブログの続きでございますので
ご覧いただいていない方や「前回のブログからどれだけの
日にちが経っていると思っているんだい??もう、忘れちゃったよ。。。」
と、仰られる方もいらっしゃると思います。
前回のブログをご覧ください<m(__)m>

前回のブログ
日本刀への憧れ
https://www.mansukero.com/blog/?p=9574

そして月日は経ち、オーダーメイドの包丁が完成
致しました。どうやら第一号のようです!!

長さは一尺二寸!約36センチ。
刀鍛冶が作る日本刀のような包丁。
日本刀と包丁の大きな違いは
日本刀は両刃、和包丁は片刃。
その片刃のとても大切なのが裏側にあるウラスキという
くぼみなんです。これが食材を鋭利に切り込む最大の特徴。
そこをしっかり作っていただく事はお願いしておりました。
きっちり削りだしてくださってます。

包丁の研ぎ上げからさらに刀剣研磨という研ぎが施され
波紋を美しく見せる施しです。
この研磨が日本刀を美術品として価値を持たせる大きな要因でございます。

これほどの波紋が出せる化粧研ぎを普段からはできませんが、
化粧研ぎができる技量は習得してみたいと思います!!
ちなみに波紋は逆丁子から具の目丁子です!

包丁は茎(なかご)という部分を焼いて
柄の中に焼き入れ接着するのですが、
出来上がった包丁は、さすが刀鍛冶の仕上げになっており、
刀と同じ目釘で柄を止める仕立てとなっております。

これで研ぎもしやすいです。お見事!!!!

日本の伝統技法を用いて作られたこの包丁に
料理人としての精神を宿し励んで参りたいと思います。

見てみたいな~~!と、思われましたら
お声がけくださいませ。

日本刀への憧れ

2024.1.13 日記 

当館から車で20分ほど走った丹後町に
日本刀を作っておられる方がいらっしゃいます。

「日本玄承社」
https://gensho.jpn.com/

私も以前見学へ行かせていただきましたが、真っ赤に焼けた鋼をカン!カン!と
力強く叩いて叩いて作る雰囲気はとても神聖なものを感じました。

日本刀を作る鋼は「玉鋼(たまはがね)」と言います。

砂鉄を熱して作る古来の製鉄方法である「たたら製鉄」で作られます。
戦前に製造が途絶え、復活したり、途絶えたりという歴史もあるようですが
今では出雲でたたら製鉄が行われており、炭で高温にした炉の中へ
砂鉄を入れ風を送りまた砂鉄を入れ炭をくべ、風を送り温度を上げ、、、
そのようにして不純物を焼き飛ばし出来上がった大きな塊を鉧(けら)と言い
その鉧の中から高純度の部分を玉鋼と呼びます。
玉鋼以外の部分は包丁や大工道具を作る鋼材になっているそうです。

その玉鋼を取った後の鋼材で作られた包丁は私たち日本料理人は馴染みがあり
包丁用の鋼材の中でも鋼材添加などの関係で、
白紙や青紙などと呼び、またその中で炭素量の違いで一号、二号などと呼び
鋼の硬さが変わってきます。
これ以上のお話は、ややこしすぎるのでやめましょう(笑)

話が変わっていないようで変わってしまいましたので、戻します。

日本玄承社さんで作られた日本刀を拝見させていただいておりましたが、
「どんな切れ味なんだろう。。。」という思いが湧き出てきました。
包丁でも白紙で作った霞、本焼き、またステンレス鋼など使っておりますが、
玉鋼を使って鍛造した刃物の切れ味、食材に対する切れ込み具合はどんな感じかな。

玉鋼で作った包丁という道具を使ってみたい。。。
子供の頃からの日本刀への憧れ。。。。

と、言うことでお願いしちゃいました!!!

つづく

別注「コッペガニの甲羅盛」

2023.12.6 お料理 

万助楼では松葉ガニのメス「コッペガニ」を
別注料理でお受けさせていただいております。

 

丹後では松葉ガニのメスを指してコッペガニと呼びます。
二ヶ月余りしか漁期が無く味わう時が限られております。

当館では目の前の漁港で水揚げされたコッペガニを
沸騰させない温度設定で、カニの中心温度まで
測りながらじっくり丹後の塩と昆布で湯がき上げ、
–60度で急速冷凍し、そのままの美味しさを維持させます。

しっとりと茹で上げた身と濃厚な味噌に加え、
内子のコクに外子の歯触りがコッペガニならではの美味しさです。

お出しする朝、コッペガニを部位ごとにわけます。
そしてピンセットやまな箸や使いながら、
丁寧に慎重に細やかに根気よくかろやかに

身や外子を取ります。

しっとりした身質でしょ~~~(^O^)

丁寧に身を取り出し甲羅に盛り、
万助楼のオリジナル調味酢である淡酢の
ジュレを表面にまとわせ、お出しいたします。

別注のコッペガニは一匹からでもご注文いただけます。

今年は限定60名様でご用意いたします!
※資源確保の観点から60匹と限定いたしております。

・価格:3080円(税込)
・前日までの要予約(ご予約時にご記入いただくかお電話ください)
※名様に達した場合は終了いたします、ご了承ください。

万助楼 電話番号 0772-72-0145

100年の時を越えて

2023.11.20 日記 

当館は明治40年の7月に漁師だった大町乙松が取った魚を振舞う飲食店を始めました。
目の前の浅茂川漁港は網野町で一番大きな漁港で城崎や間人などを結ぶ連絡船の
発着場所であったため今で言う駅前だったため宿泊業を始めました。

創業当時、乙松が石垣を作り、二代目の武三郎が大きく積み上げたと聞いております。
海の前に建つ為、北からの風は直撃し逆巻く潮風がただただ激しく叩きつけ
石垣は激しい経年劣化をおこしております。。。。

この度100年を超える石垣の修復をいたしました。
この地は砂地なので石垣の裏側も砂地だという事は容易にわかりますし、
石垣の隙間から中を除くと奥に砂らしきものが見えます。
修復の方法として、石垣の積みなおしは不可能に近いですし、
石垣の外側に板を打ち込みコンクリートを流し込む案もありましたが、
この石垣を残したく思い悩んでいたところモルダム工法という施工方法と
出会いました。モルダム工法とは石垣の隙間からモルダムという特殊な
硬化剤を注入し石垣を一枚板にしてしまう強固な施工で震災で被害にあった
熊本城の修復に採用されている特許を取得した特殊工法です。

10月10日より工事が始まりました。
石垣の間の目地はボロボロです。

石垣の繋いでいるコンクリートをはずしていくと、、、、。。

間がごそごそ。。。

一定間隔で水抜きの部材を突っ込みモルダムを注入していきます。

一番上の丸い石は海の石を拾ってきたと聞いております。

玄関下の看板裏の大きな石は海の中の石を積み上げたと聞いております。

昭和2年に丹後大震災という阪神淡路大震災と同じ規模の地震があり

マグニチュード7ほどの大地震にも耐えた石垣も衰えておりましたが
施工業者様のお力によって今までより頑丈になり復活を遂げました!!

これで一安心。
怒涛によって逆巻く潮風にも、針のように突き刺さるアラレにも、
後150年以上は耐えてくれます。

乙松さんも武三郎さんも喜んでくれてるかな~~。

米子まで行ってきました。

2023.11.5 日記 

当館の調理場にはラショナル社製のスチームコンベクションと
バリオクッキングセンターがあり、細かな温度設定や時間など
支持を出してやると忠実に動いてくれます。

機械の説明は過去のブログを見てやってください(笑)

スチームコンベクションの過去ブログ
「それぞれに」
https://www.mansukero.com/blog/?p=5358

バリオクッキングセンターの過去ブログ
「お江戸へ行ってきました!」
https://www.mansukero.com/blog/?p=7970

この優れた機械を使った調理をラショナル様から依頼を受け、
鳥取県は米子にあるFSAシステムズ様
https://fsasystems.co.jp/
の厨房にて調理のデモンストレーションをさせていただきましたのでご報告です。

煮込む、練り上げる、湯がく、炒める、低温の火入れなど、
調理にかかわるプロセスと利点など私が感じる事など、
お話を交えながら調理させていただきました。

黒豆餡と求肥を練り当館のお茶請けの「まゆたま」を作ったり、
朝食でお出ししている煮焚き物やお湯をかけない松皮造りなどなど。

ガラス張りのモダンなキッチンでのデモンストレーションに
緊張と心地よさがひしめき合っておりましたが
ラショナル・ジャパンのアプリケーションシェフにサポートをしていただき
予定通り2時間ぴったりで終えることができました。

貴重な経験をさせていただきホッとしながら米子を後にし、
山陰海岸を並走すること3時間半無事に万助楼に到着しました。
めでたしめでたし!

あ、今回の調理器具ラショナル様は50周年という事で
記念の本を作られたようで一冊頂戴しました!!!

外国の会社なので当然ぜーんぶ英語!
まったく読めませんが152ページに(笑)

なんて書いてあるかわかりませんが、
「頑張れよ!」と、書いてあると思っときます(笑)
ラショナル様50周年おめでとうごいます。
めでたしめでたし!

地元のイベント「地酒ペアリング」が無事終了しました

2023.10.7 お料理, 日記 

近年少しづつ知られだしましたが、丹後北部地域には
酒蔵がなんと12蔵もあります。
一般的と言いましょうか、京都府は南部の伏見が有名です。
しかしながら京都府は南部も北部もお酒造りが盛んなわけであります。
日本酒の生産量が全国で2番目に多いのが京都府はです。
覚えてください(笑)

そしてそして、京都府北部の酒蔵12蔵の内、丹後には5蔵もあります。
人口密度でいうと丹後の酒蔵の多さすごいと思います(笑)

久美浜町は熊野酒造さんと木下酒造さん。
弥栄町は竹野酒造さんと吉岡酒造さん。
大宮町は白杉酒造さんです。
それぞれがそれぞれのカラーで作る日本酒は心躍ります。

この度のイベントでは
丹後の5蔵のお酒を各2銘柄10種と
丹後の異ジャンルの料理人6名でデザートまでの10品の
ペアリングイベントをいたしました。
「料理人」
・和のオーベルジュ まつつる 様
・旬菜鮮肴 ふかたべ 様
・麺倶楽亭 様
・tabel table 様
・cafe888 様
・KISSUIEN Stay&Food 様
・万助楼の私!

そして、アルコールがダメな方やお車の運転の方のために
ノンアルコールのティーペアリングもご用意!
(ティーペアリングは会場やお料理でもお世話になった
KISSUIEN様の稲岡さん。様々なお茶に焼きいも胡瓜、柑橘のワタ等を
駆使し、縦も横も奥行きも深いドリンクの数々でした)

ベントで担当したお酒、熊野酒造さんの「杜氏の独り言」
と合わせたお料理をご紹介したいと思います。

まずこのお酒はコシヒカリで作った純米吟醸酒。
ふくよかなコメの旨味が口全体に広がり、
丸みのある香りがこんもりと感じられたのち、
柔らかな酸がゆるりと切ってくれます。

そこに合わせたのは
コメの旨味のまろやかさの丸い印象
が、汲み上げ湯葉、まったりとした甘海老。
そして最後はすっきりする酢の物仕立て。
という方向で料理の構成を考えました。

隣町の弥栄町で有機栽培の大豆を
用いた豆腐作りをしている方に
豆乳を分けていただき、
汲み上げ湯葉を作り、白味噌、
胡麻ペースト、酢、醤油、砂糖などで調味し、
汲み上げ湯葉のソースを作り皿に敷きました。

甘エビは鮮度抜群の子持ちを仕入れます。お野菜は
粘り感、コリコリ感、さっくり感など食感も入れましょうね!
オクラ、糸瓜、コリンキー、つる菜、ユウスゲ、
ツルムラサキの花、ビーツをピックアップし、
湯がく物、生の物、塩揉みの物、
酢漬けの物、それぞれに調理し盛り付けました。
アクセントに赤紫蘇酢のジュレを滴々と落とします。

最後に、ダシの風味を効かせた淡い酢加減のダシ酢の
シートを作り全体に被せました!!

私の料理は五品目!
淡い酢加減のシートを崩しながら召し上がってください<m(__)m>

みんなで日本酒の選定から順番を決め温度はどうするか、どんな料理にするか
誰が担当するか、3か月の準備期間を経て当日を迎えました。

お昼の部20名夜の部30名
すべて満席、リピーター様率40%という
ありがたい状況に緊張は無論勿論。。。

心地よい緊張感と共にみんなで取り組むコースの楽しさ。
無事に終え、お客様のお喜びのお声を耳にするとホッといたします。
片付け終わってみんなで乾杯のビールは最高でした(笑)

めでたしめでたし。

秋の味覚「ノドグロ」

2023.9.20 海からの恵み 

暑い夏も過ぎ去りあ、朝夕は涼しくなりました。
秋はキノコを採りに山へ行っておりますが、
今年は暑かったせいか思ったキノコが出てこないです。。。
ま、沢山出てきても入山しにくかったんですが。。。

理由はですね。。左足の外果骨を骨折してしまったのであります!
自分の不注意と言いますか自業自得なのであります。
骨折して翌日には歩いてたので大丈夫です!
来月には山へ行きます!!!
山の食材はボチボチ入手してきます。

そんな事は置いといて、本題に(笑)

9月に入ってからは底曳き網漁が解禁となり
底曳き網漁の中では、白身のトロと呼ばれる「ノドグロ」があります

言わずと知れたお魚ですね~~!

喉の奥が黒いのでノドグロとニックネームが付いていますが、
お腹の内側まで真っ黒なんですよ!(笑)

]

下処理を施しお腹の黒もしっかり取りました。

ノドグロはお椀で召しあって頂きます。
お椀のダシももちろんノドグロの頭や骨から引いたダシです

ふんわり柔らかな身質に上品な油とダシの旨味。
ほっこりする一品です。

新米も出ました。田畑からも秋の味覚が順々に登場してきますので
丹後で食欲の秋を楽しんで頂けたらと思います~~!!

夏です!海水浴です!海カフェです!

2023.7.19 日記 

夏到来ですね~~!!
当館前の八丁浜にはテントも設置いたしております。
海水浴の準備は整っております。

先日の三連休も天候は申し分ないと言いますか、暑すぎる気候で、
海水浴のお客様で丁浜は賑わっておりました。

すぐにでも海に飛び込みたい思いをグッと飲み込み
ご夕食の準備に励んでおりました(笑)

コロナでご旅行を我慢していらっしゃった常連様も
お越し頂いたりと、心もウキウキの夏模様でございます。

そしてこの夏、当館の北玄関側の駐車場に
テイクアウト専門のカフェが登場しました。

オーナーの由良さんはソムリエでワインショップを経営されております。
当館のインフォーメーションにございますが、当館に到着後、オンラインで購入していただいたワインが万助楼に届きますので、ご夕食の時や夕食後、
お部屋でワインを楽しんで頂けます。

話の関係はございますが脱線したのでお話をもどします(笑)

由良さんが作るクラフトコーラやクラフトジンジャエールなどオリジナルドリンクや
こだわりのぶどうジュースにノンアルコールのジンなどドリンクは充実しております。

そして、嬉しいお知らせが!万助楼にご宿泊のお客様には、
カフェの割引チケットをお渡しさせていただきます。
八丁浜の夏を120パーセント楽しむには、このドリンクは必需品でございます!!
夏の八丁浜はこれで決まります(笑)

今だけの景色

2023.6.30 日記 

梅雨に入りジメジメとした日が続いたと思えば
凄い気温が上昇し真夏のような日に体力を
根こそぎ奪われたりしております。

一般的には梅雨のこの時期は、好まれない傾向にございますが、
この時期限定の素敵な風景があります。

この夕日です。

夕日の右側の島は「福島」左の山を「恵比寿山」と言い、
この間に日が落ちるのが今の時期だけなんです。
元風景と共にこの前で水揚げされた魚をお召し上がりくださいませ。

ちなみに昭和5年に与謝野鉄幹•晶子がこの風景を眺め、歌を詠まれました。

7月中頃までの期間限定の景色でございます。
梅雨のしっとりとした景色もいいものですよ~(^^)/

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