京都丹後・網野の竜宮城 丹後旅の宿 万助楼

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若大将ブログ!「丹後は魅力の玉手箱」

野良カラシ菜の種で!

2025.6.17 日記 

秋になると里山や河川敷付近の
あちらこちらで自生のカラシ菜が芽吹きだします。
私はかってに「野良カラシ菜」と呼んでおります。

この野良カラシ菜は優れもので、少し成長しても
葉は柔らかく、青臭みもなく、旨味があるので、
お造りのあしらいに使ったりお漬物にしたりと重宝します。

そんな野良カラシ菜は春に黄色い花を咲かせ、
5月の中旬ごろに種を付け出します。
このカラシ菜の種を採取するのも大切な行事でございます。

そうです。粒マスタードを作ります。
採取の時期はまだ種が青い時が理想です。
乾燥し種が成熟してからだと採取の時に種がこぼれ、
その辺に種をばら撒いているだけ。。。と、なるからです。

このくらいの時期に大きな袋に入れて
成熟、乾燥させれば一粒も
こぼす事なく採取出来ます。

乾燥したのを見計らって
棒でパンパン叩いて種を鞘から落とします。

鞘の破片など不純物が混じってます。

先人の知恵から学び、風を使って
不純物を飛ばします。

海風がありがたい!!

不純物も取り除け綺麗になりました!!
ここまでできれば保存もできます。

仕込みましたらまた報告いたしますね~~!

丹後旅の宿 万助楼
京都府京丹後市網野町浅茂川366
0772-72-0145
https://www.mansukero.com/

 

幻想的な海

2025.6.5 日記 

5月の後半から6月の前半にかけて、
幻想的な海がご覧いただけます。

5月の後半から6月の前半にかけて
毎日見れるわけではありません。
この短い期間に1回、、もしくは2回。

昨年、一昨年は見られなかったです。

どうですか!!!!
綺麗な海でしょ~~~。

これは夜光虫です。
波打ち際など、波の立った場所で
青く光るのですが、なかなかカメラに映すには
光が弱いです。スマートホンでもマニュアル設定で
10秒ほど開放して撮っている間に海に刺激を与えて
光らせてます。ま、撮影のしかたはどうでもいいですね。。

夜光虫が見られる可能性のある期間
毎夜毎夜足しげく通ってるんだな。。。
そう思われる事でしょう。
違います。夜光虫が見られるかどうかは
日中にわかります。

それは赤潮なんです。
海が穏やかなこの時期に赤潮が発生し
波打ち際まで来ている事を確認すればOK
夜そこへ向かうのです!

もし、見られる可能性がある日であれば
ご案内させていただきますよ!!

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京都府京丹後市網野町浅茂川366
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初夏の夕暮れ

2025.5.28 日記 

日本には四季があり気候が変化し、それによって収穫される野菜や
魚など食べる物も変化していきます。
季節の移ろいを食事で感じる事の出来る和食は
世界的に見てとても珍しい事です。
の変化によって眺める景色も、これ、然り。

海の色も空の色も四季折々でございます。
今日は梅雨シーズンから夏までの夕暮れをお届けします。

5月下旬の日の入りは、だいたい19時ごろ。
なので、6時45分~7時15分くらいの時間が良いかと!!
もちろん日のよって大気の状況も違えば雲の様子も違います。
晴れたから綺麗に見られると言う事でもございません。
よく晴れた日なんか、「今日は最高の夕日や夕焼けを眺められる!!」
そう思われる場合が多いです。しかし、空気が澄み過ぎていると、
夕日の直射が強すぎてブラインド降ろさないと、日差しに目をやられてしまいます。。。。

曇りの日でも場合によっては雲も海面も黄金色に包まれるような日もございます。
ですのでその日によって予測しにくいのです。

では先日の夕暮れをご紹介します。
日が落ちかけ綺麗になってきました。

5分経つと色合いが深まります。

場所を嶋児神社横へ行くと、写真中央よりやや左の
「福島」と左側の「恵比寿山」の間に夕日も眺められる季節です。

私が好きなのは日が落ちてから数分後。

どうです!!
思わずため息もれますよ。

海面の様子、大気の関係、雲の掛かり方。
同じような夕暮れはあっても一日として同じ夕焼けはないです。

見飽きる事なんてありません。
日常も同じではないかと、気付かされます。

丹後、良い所でしょ~~!

そうそう、この時期に見られるか見られないか。。
地元民でもチャンスは少ない
夜の海に素敵な現象が眺めて頂けます。
次回はそれをお届けします!!

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ここに来たからこその味

2025.5.19 お料理 

 

さて、今日はお約束しておりました「カラスザンジョウ」の
事をお届けしたいと思います。

サンショウの名が付いているので木の芽を
連想されるかもしれませんが、違います!!
木に激しい棘があるのは同じです。
しかしこのカラスザンジョウは巨木になりますし、
大きく成長してくると激しい棘は枝だけに付き
幹の方はボコボコとした肌になります。

大きく成長するので高い所の新芽を取ろうと思うと
トゲトゲが刺さるので道具が必要になってきます。
しかーし。この植物は沿岸部の切り立った斜面に多く見られます。
なので斜面の下から伸びた枝が道淵からヒョイっと摘める場所があります!

この葉は特有の香りがありますので、当館では魚のダシを引くとき、
ショウガの代わりに使います。

じっくりダシを引いている途中で程よく香りがうつったら引き上げてます。
ダシが引けたら魚の身をほぐし桜鯛のお雑炊をお出ししておりました。

丹後のお魚と丹後の山菜の組み合わせ。
「ここに来たから味わえる」
そんなお料理をお出ししていきたいと思っております。

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山菜の事

2025.5.13 日記 

今日は春の山の幸をご紹介したいと思います。

春になり花粉の影響で花や目に違和感が生じだすと、
山菜の季節になってきたぞ!!と、体が合図をくれるシステムになっており
カンゾウの新芽やフキノトウから山歩きはスタートします。

フキノトウと言えばツボミの「天ぷら」と思われますが、
フキノトウが成長し塔を伸ばし花が咲いた頃が丁度いいです。
なぜかと申しますと塔の部分が柔らかく香り高いんです!!

その茎は荒く刻んでサッと湯がき一晩水に浸したのち
押し豆腐と白味噌をベースにウキノトウ味噌を作りました。

ちなみに花の部分醬油に漬けこみフキノトウ醬油として
朝食の卵かけご飯に使って頂きます!!!

フキノトウ味噌は、丹後の蒟蒻やコゴミ、鯛の子、ウド等の炊き合わせの下に
忍ばせておりますフキノトウ味噌をつけながら召し上がって頂下さいませ。

山菜は他にもございますが、地中から頭を少し出た所を
血眼になって探す筍は見つけにくい山菜のひとつです。

一昨年まではイノシシに筍を貪り荒らされておりましたが、
人間界にコロナという流行り病がありました。
イノシシも流行り病があり頭数が減ったので
我々の取り分が増えました!!

したのを見つけます。

一本掘り起こした時から1時間のタイマースタート!
何故かというと、「筍堀は湯を沸かしてから行け」
という先人の言葉があります。掘り起こしてから加熱までの時間がとても大切。

ですので当館では筍堀は1時間のタイムトライアル。
必要な量に達するかタイマーが鳴るか(笑)
調理場へ帰ってすぐに加熱です。
私は蒸します。アクが無いので抜く必要はなく
加熱してアクが出ないように止める作戦です。

筍は「見つけにくい」という意味で「取りにくい」ですが、
タラの芽は純粋に取りにくいです。。。

背が高く高い所に芽吹くので枝をしならせたりしたいのですが、
タラの木はとても鋭い棘に覆われており、
山菜界のルブタンと呼ばれております(私が勝手に呼んでるだけです)
そんな攻撃的で背が高いタラの芽は、
お手製のタラの芽採取マシンで収穫します

次に紹介する山菜はコシアブラ!

この山菜は収穫時期が短く収穫時期を5日も過ぎれば
大きく成長してしてしまいます。ベストのタイミングで
山に入れた時はルンルンです。
ちなみにコシアブラの事をコッシーと呼んでます(私が勝手に呼んでるだけです)

そしてイタドリ。

イタドリは強い酸味があり、小学生の頃は下校途中に齧りながら下校した記憶があります。
しかし、ムシャムシャと食べるにはこの酸味を抜かねばならず、ひと手間必要です。
酸味を抜いたらキンピラのように調理して朝食のおかずに!御飯が進む最高の一品です。

そしてカラスザンショウ。


こちらは清涼感のある香りがあります。
私はこのカラスザンジョウは香りだけ使います。
ではその事については次回のブログで!!

おいおい、次回のブログって何か月先になるんだ??
と、思われると思います。確かに数か月ぶりのブログでした(笑)

ご安心ください。来週くらいには続きをアップします!!!

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クラフトジンジャエールのご紹介

2024.11.22 日記 

今日は新しいソフトドリンクが誕生しましたので
そのご報告でございます。

丹後の新生姜を基調とし海辺に自生する
「ハイネズ」の実を使いました。
ハイネズって??と、なりますよね。。。
ハイネズはネズミサシの仲間で上に成長するネズミサシとは違い、
地面を這うように横に伸びる所からハイネズと呼ばれます。
ネズミサシって??と、なりますよね。。。
ネズミサシは針葉樹のヒノキ科で漢字で書くと「鼠刺し」
葉が松葉のように尖っております。松葉より短くて太いので
手で容易に触ると刺さります、、、。けっこう痛いです。。
ネズミの通り道に置いてネズミ除けに使った所から
「ネズミサシ」と呼ぶようになったようです。

そのネズミサシに出来る実を「ネズの実」と呼びます。
ネズの実は聞きなれないかと思いますが、
ジュニパーベリーと言うと、
耳にしたこともあるのではないでしょうか??

蒸留酒であるジンの製造に欠かせないアイテムです。
スピリッツにジュにパーベリーや他の
香気成分の材料(ボタニカル)を入れて蒸留し
ジンが出来上がります。

話がそれたのでなかば強引に戻します。
それがネズの実です(笑)

丹後の新生姜を使って辛口のジンジャエールを作りました。

材料は、
新生姜、てんさい糖、レモン、ネズの実、はちみつ。

なじませ、煮立たせ、磨り潰す。
炭酸で割って出来上がり。

クラフトコーラの
「甲羅コーラ」に続く
辛口のジンジャエール
是非、ご賞味くださいませ。

京丹後市という町

2024.6.10 日記 

ご無沙汰しきっております!

久しぶり過ぎて何を書けばいいのか
吟味しすぎている始末でございます。。。

ここ丹後半島は東経135度、子午線上にあります。

丹後の真上に太陽が来たら正午を差します。
すなわち、日本の真ん中であります!!
なので、温かくなると出てくる山野草は
南の様子を見ていれば時期が読めますし。
秋に収穫できる食材は北から知らせを受けます。

海産物と言えば魚種も豊富で春夏秋冬
いろいろな美味しさが漁港へ並びます。

湧き水も豊富なのでしょう、丹後のコシヒカリは
特Aという最高ランクを何度も取得しており
これは西日本でここだけなのです。
酒蔵も京丹後市には5蔵と多くあり、
京都府北部で数えればなんと13蔵!!
京都府南部の伏見は女酒で有名ですが
丹後でも多くお酒を醸しているので日本酒の醸造量は
全国で上から二つ目なのです。

発酵食品も「ヘシコ」や「コノシロ寿司」。
郷土食では有名になりつつある「丹後ばら寿司」や
「わかめのパー」「きゃーもち」「いりこぎ」など想像もつかない

へんてこな名前の物まで(笑)
自然豊かで豊富な食材から得られる栄養がバランス良いようで、
100歳以上が暮らしているのが、日本での平均の5倍ですって!!!

話は変わらないようで変わりますが、
美食都市研究会主催、隔月雑誌「料理王国」が選ぶ
今年の美食都市アワードで選ばれた5都市の中に

京丹後市がノミネートされました。

他の地域よりおいしい物があり優れている!
とは、まったく思っておりませんが、
日本の原風景が多くあり土があり、山があり、海があり、
そこから手元にくる食材はしみじみと美味しい物ばかり。
そんな大好きな自慢の場所なだけにとっても嬉しいです。

料理仲間、生産者さん、漁師さん、仲買人の方々。
これからも手を取りあって美味しい物はよりおいしく、
新鮮な物はより新鮮にバトンを繋げて行きたいと思います。

今後は他地域の方々とも情報交換していきたいな~!と思っております。

ついに、ついに完成!!!

2024.2.29 日記 

今回のブログは前回のブログの続きでございますので
ご覧いただいていない方や「前回のブログからどれだけの
日にちが経っていると思っているんだい??もう、忘れちゃったよ。。。」
と、仰られる方もいらっしゃると思います。
前回のブログをご覧ください<m(__)m>

前回のブログ
日本刀への憧れ
https://www.mansukero.com/blog/?p=9574

そして月日は経ち、オーダーメイドの包丁が完成
致しました。どうやら第一号のようです!!

長さは一尺二寸!約36センチ。
刀鍛冶が作る日本刀のような包丁。
日本刀と包丁の大きな違いは
日本刀は両刃、和包丁は片刃。
その片刃のとても大切なのが裏側にあるウラスキという
くぼみなんです。これが食材を鋭利に切り込む最大の特徴。
そこをしっかり作っていただく事はお願いしておりました。
きっちり削りだしてくださってます。

包丁の研ぎ上げからさらに刀剣研磨という研ぎが施され
波紋を美しく見せる施しです。
この研磨が日本刀を美術品として価値を持たせる大きな要因でございます。

これほどの波紋が出せる化粧研ぎを普段からはできませんが、
化粧研ぎができる技量は習得してみたいと思います!!
ちなみに波紋は逆丁子から具の目丁子です!

包丁は茎(なかご)という部分を焼いて
柄の中に焼き入れ接着するのですが、
出来上がった包丁は、さすが刀鍛冶の仕上げになっており、
刀と同じ目釘で柄を止める仕立てとなっております。

これで研ぎもしやすいです。お見事!!!!

日本の伝統技法を用いて作られたこの包丁に
料理人としての精神を宿し励んで参りたいと思います。

見てみたいな~~!と、思われましたら
お声がけくださいませ。

日本刀への憧れ

2024.1.13 日記 

当館から車で20分ほど走った丹後町に
日本刀を作っておられる方がいらっしゃいます。

「日本玄承社」
https://gensho.jpn.com/

私も以前見学へ行かせていただきましたが、真っ赤に焼けた鋼をカン!カン!と
力強く叩いて叩いて作る雰囲気はとても神聖なものを感じました。

日本刀を作る鋼は「玉鋼(たまはがね)」と言います。

砂鉄を熱して作る古来の製鉄方法である「たたら製鉄」で作られます。
戦前に製造が途絶え、復活したり、途絶えたりという歴史もあるようですが
今では出雲でたたら製鉄が行われており、炭で高温にした炉の中へ
砂鉄を入れ風を送りまた砂鉄を入れ炭をくべ、風を送り温度を上げ、、、
そのようにして不純物を焼き飛ばし出来上がった大きな塊を鉧(けら)と言い
その鉧の中から高純度の部分を玉鋼と呼びます。
玉鋼以外の部分は包丁や大工道具を作る鋼材になっているそうです。

その玉鋼を取った後の鋼材で作られた包丁は私たち日本料理人は馴染みがあり
包丁用の鋼材の中でも鋼材添加などの関係で、
白紙や青紙などと呼び、またその中で炭素量の違いで一号、二号などと呼び
鋼の硬さが変わってきます。
これ以上のお話は、ややこしすぎるのでやめましょう(笑)

話が変わっていないようで変わってしまいましたので、戻します。

日本玄承社さんで作られた日本刀を拝見させていただいておりましたが、
「どんな切れ味なんだろう。。。」という思いが湧き出てきました。
包丁でも白紙で作った霞、本焼き、またステンレス鋼など使っておりますが、
玉鋼を使って鍛造した刃物の切れ味、食材に対する切れ込み具合はどんな感じかな。

玉鋼で作った包丁という道具を使ってみたい。。。
子供の頃からの日本刀への憧れ。。。。

と、言うことでお願いしちゃいました!!!

つづく

別注「コッペガニの甲羅盛」

2023.12.6 お料理 

万助楼では松葉ガニのメス「コッペガニ」を
別注料理でお受けさせていただいております。

 

丹後では松葉ガニのメスを指してコッペガニと呼びます。
二ヶ月余りしか漁期が無く味わう時が限られております。

当館では目の前の漁港で水揚げされたコッペガニを
沸騰させない温度設定で、カニの中心温度まで
測りながらじっくり丹後の塩と昆布で湯がき上げ、
–60度で急速冷凍し、そのままの美味しさを維持させます。

しっとりと茹で上げた身と濃厚な味噌に加え、
内子のコクに外子の歯触りがコッペガニならではの美味しさです。

お出しする朝、コッペガニを部位ごとにわけます。
そしてピンセットやまな箸や使いながら、
丁寧に慎重に細やかに根気よくかろやかに

身や外子を取ります。

しっとりした身質でしょ~~~(^O^)

丁寧に身を取り出し甲羅に盛り、
万助楼のオリジナル調味酢である淡酢の
ジュレを表面にまとわせ、お出しいたします。

別注のコッペガニは一匹からでもご注文いただけます。

今年は限定60名様でご用意いたします!
※資源確保の観点から60匹と限定いたしております。

・価格:3080円(税込)
・前日までの要予約(ご予約時にご記入いただくかお電話ください)
※名様に達した場合は終了いたします、ご了承ください。

万助楼 電話番号 0772-72-0145

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