調理をする上で包丁の切れ味というのはとても大切で、
修業時代には「常に切れる状態でないとダメ。包丁は料理人の心の現れや!」と、
教わりました。全く持ってその通りで、今でも大切にしている言葉です。
包丁というと柳刃包丁が頭に浮かぶのではないでしょうか??
長くて迫力のある包丁ですね。私は柳刃包丁を4本持っており、
使い分けております。
包丁が完全に切れやむ前に研ぐようにしていまして、仕事終わりや休みの前に包丁を研ぎます。
ついでにお話ししておきましょう。なぜ包丁は使う直前ではなく仕事終わりに研ぐのか。
包丁は主に鋼でできており、砥石で擦る事によって鋼が離脱し
新しい鋼が綺麗に整列します。その際、包丁は鉄の匂いが強く出ますので、
すぐに使用すると食材に匂いが移ってしまうので、
研いだら使う前しばらくの置いておく事が重要です。以上。
そうして研いだ包丁を時折、気ままに、思いついた時、
フェイスブックやインスタグラムなどSNSと言われる
ソーシャルネットワークに掲載いたしております。
それは一カ月ほど前の事、インスタグラムのメッセージで私の持っている
一本の柳刃包丁について質問が来ました。
その包丁は九州は佐賀県にある「二葉商会」という包丁を販売しているお店があり、
店主である坂下勝美さん82歳。お一人で包丁を研ぎ上げて販売をしているのですが、
坂下さんの包丁は大きな特徴があり研がなくても良い。という包丁です。
それは今までに無い独自の理論で研ぎ上げるものです。私も10年以上前からお世話になっている一本ですが本当に研がなくてもいいんです!!!不思議すぎて何度もお電話で話をしたり、佐賀県まで行き見学もさせて頂いたことがあります。再現性非常に低く唯一無二の研ぎ上げです。
何故研がなくても良いのか。というのは、ややこしすぎるので、
ここでの説明は省略します。
話は戻ります。
この写真の中央にある反りの入った特徴的な包丁が
「二葉商会」の包丁です。
インスタグラムから寄せられた質問ですが、
なんと韓国はソウルの寿司職人。
そうです韓国人です。
日本橋や銀座の有名店の方も使っておられ、
そこで包丁の事を知ったそうです。
この度お店の二番手に昇格されるにあたり、
カウンターでもお寿司を握るそうです。
寿司ネタを切るのに二葉商会の包丁を求めている。
との事でした。
残念ながら二葉商会の包丁は料理学会やテレビで紹介された事で
一気に求められるようになり、納品が3年待ちとなり。。現在は新規受付中止。
そして二葉商会の包丁の研がなくてもいい。という特徴を知っていいますか?
と、質問(もちろん日本語で(笑))しましたが、
ご存じではありませんでした。
とても残念にしておられる様子。。また、研がなくても良いという事は
どういう事なのか?と、質問も
その後、いろいろやり取りをしていくと、包丁や研ぎに関しても
色々お詳しく、何より本気が伝わってきました。
そこで、二葉商会の坂下さんに包丁の購入が可能か、訪ねてみました。
韓国の方が私にアクセスしてきたこと、包丁購入への思い。
すると坂下さんが「わかった!!仕立てる!」と、引き受けてくださいました。
その事を韓国の方に伝えると大喜びです。
私も嬉しくなってきました。
求める包丁の本焼きか霞か、長さは。。色々話をしていると
実際見て選びたい。。と。
旅費を出すのでそこへ私も同席してほしいと。
確かに言葉の壁がありますし、二葉商会の坂下さんも
外国の方とのやり取りには不安があるようです。。
私の休みに合わせてくれるなら同行は可能と連絡し、
色々調整し1月14日・15日の一泊二日で包丁購入のサポート計画が決まりました。
韓国の方の名前はキムさん。身長は180センチ!
なんで身長??と思われるでしょうが、包丁の長さと扱う人の身長は
関係あるんですよ~~!
ひとまず 14日にお互い福岡へ入り、15日の朝、
私がレンタカーでキムさんの滞在しているホテルへ行き、
そこから佐賀県まで向かう事になりました。
ほんとに来るのかな?という不安もありますが、
ま、大丈夫でしょ。と思うところまでやり取り出来ました。
そして14日。私は伊丹空港まで車で行きそこから飛行機で福岡空港へ向かいました。
福岡空港からはレンタカーでホテルへ向かい一泊。
同じころキムさんも韓国から福岡へ向かっている様子は
インスタグラムで拝見しておりました。
いよいよキムさんを連れて佐賀へ行く当日です。
ここからは後編という事でまた後日!!



